きれいな景色もおいしいご飯もおやつも楽しくない。
体調は最悪のまま、ついに上高地に到着するのでした。
明神
このあたりになると、上高地から散策に来ている人が増えてくる。
かたや、ザックをダブル持ちした男と瀕死によれよれの疲れた女が歩いて行く。
登山とは過酷だなと思われただろう。
美しい梓川も素通りした。
写真がないところを見ると、それどころではなかったことがうかがえる・・
所属する山岳会のドクターからの助言 上高地診療所へ
もう少しで上高地なのだが、依然としてスピードはあがらない。
胸の圧迫感は増し、頭もぼんやりしている。
私は地域の山岳会に入っているのだが、会員に医師がいる。
その方からメールで、上高地に到着したら上高地診療所に行った方がいいのではないかと助言があった。
少し大げさな気もしたが、この体調不良は疲労だけではないような気もしてくる。
そもそも診療所に寄ったら帰りのバスに間に合わないかもしれない。
明日は仕事なのだから、なんとしてでも今日中には帰宅したい。
どうしようかと迷っていたが、夫が診療所に行こうと言った。
夫が電話を架けてくれた。先生は現在入浴中だが到着の頃には診察は可能らしい。
上高地診療所に受診することとなった。
上高地診療所での診察
17時過ぎに上高地診療所に到着した。
診療所には事務の男性と医師がいた。
症状を話しながらパルスオキシメーターを装着。
酸素飽和度70%台!
やばー・・
すぐに酸素投与が開始され、救急車に乗って松本市内の病院に搬送されることになった。
まさかと思っていたが、高地肺水腫を発症していたようだ。
上高地から松本市内まで30分ほどかかる。
夫に同乗してもらい、酸素投与、心電図モニター装着、血圧測定しながら救急車のサイレンの音をぼーっと聞いていた。
ハッと我に返り、明日の仕事のことを思い出してあわてて職場に電話を掛けた。
何日休むことになるのか全然分からない。。
たくさん迷惑をかけてしまうが仕方がない。
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